レア・ストーリーズ【ファブリー病の患者さんの声】 ビッキーさん(43歳)と アドリアーナさん(18歳) イギリス
家族が未来と向き合えば、病気を克服できるという確かな希望が持てるようになるのです
ビッキーと4人の娘のうちの3人は、ファブリー病です。この病気は子育てや、自らのキャリアを積む際に、様々な困難をもたらします。イギリスの東海岸にある片田舎の自宅で彼女は語ってくれました。「娘たちには、ファブリー病のために何か諦めるようなことがあってはならないと言って育てています。肉体的には何かしらの限界があるかもしれませんが、それを障害と思ってはいけません。私は決してそのように考えません」
ビッキーの姉も父親からの遺伝によりファブリー病であることがわかっています。父親は、当時は誰も十分に説明ができなかったこの病気によって何年も痛みに苦しみ、腎不全によって早すぎる死を迎えました。ビッキーは穏やかに語ります。「診断を下された時には既に手遅れでした。父は41歳で、私はわずか6歳でした」
病気の遺伝子はX染色体と結び付いていますが、当時、女性はファブリー病を発症しないと考えられていました。「私と姉は医師から、病気の遺伝子は持っているけど心配することはない、と伝えられました。でも私は幼い頃からよく体調を崩していましたし、手や足がすごく痛くなったり、胃腸が悪くなったりすることもしょっちゅうでした」これらはファブリー病に特徴的な症状ですが、彼女は診断のための検査を受けられませんでした。その後何年も経ち成人してからも、検査を受ける必要性は認められませんでした。「あのとき粘り強く自分の意見を伝えていなかったら、正しい診断をしてもらうのがもっと遅くなっていたでしょう」
姉妹と比べて症状が出るのがずっと早かったアドリアーナは言います。「私はとても痩せて青白かったので、いつも体調が悪く、疲れていました。すぐに疲れてしまうので、学校の行事でも体を動かすようなものには一切参加できなかったんです」
彼女の双子の姉妹であるサスキアとキティの場合は、いくらか幸運だったかもしれません。二人もファブリー病ですが、症状はなく、治療を受けていません。
家族が未来に期待をよせていれば、病気を克服できるという確かな希望が持てるようになるのです。
※記載の年齢はすべて取材時のものです。
レア ストーリーズは、Amicus Therapeutics, Inc.が作成したRare Storiesを翻訳したものです。
https://www.amicusrx.com/advocacy/rare-stories/
NP-NN-JP-00031120
2020年12月作成